酔っぱらいさんに出ていってもらう方法

先日女性に一日店長さんをやってもらっていたときに、リモートカメラの映像で酔っぱらいさんの来店に気づいた。自宅で風呂にはいって寝るかと思っていたけれど、店に行って酔っぱらいさんに帰ってもらった。そんなはなしをしました。

意外とこの件は評判がよく、店主が酔っぱらいを追い出すのは当たり前だよなぁと思いながら、それは難しいことなのかなと気づいたのでした。

 

酔っぱらいさんは言葉遣い、声の大きさなどの外形で判断します。話しの内容などよりか、「酔っぱらって見える」ということが肝心なようです。

酔っぱらいは正常な判断ができません。なので論理的な話しで説得をしても応じてくれません。

あなたは酔っぱらっている、なので迷惑だから帰ってくれ。

というの本音なのですが、

1.そもそも私はそんなによっぱらっていない

2.なので迷惑でもなんでもない

3.だいたいあなたから酔っぱらっている、迷惑だと言われること自体不愉快だ

という具合で、はなしになりません。

私は以下のようにはなしをすすめているようです(自分でもあまり作戦があったわけでもないので)。

 

お客さん、どうも酔いが結構まわってらっしゃるようですよね。(あえて敬意をこめた感じで)「酔っぱらってますね」というのは不愉快なようです。

うちのお客さんで酔いが進みすぎて帰りにケガしちゃった方、けっこういらっしゃるんですよ。足の骨折ったり、ひっくり返って腰ぶつけたり。先日は転んで顔から血を流して救急車呼んだお客さんもいらっしゃいましてね。

気持ちよく酔ってくれたのにおケガされちゃったりすると、本当に胸が痛むんです(感情に訴える)。

ケガとかしちゃうとお客さんの気持ちいい夜が台無しになっちゃう。しばらく仕事にも支障がでちゃう。カラダが痛い。

なので、とても心配で心配でもう大変なんです。

で、できればお客さんの肩とか持ちながら、というか抱きながら。(女性客の場合はNG)

お客さん、今日はもうお引き取りください。ちょっと酔いがまわったくらいがちょうどお帰り時ですよ。

ポイントは相手のプライドを傷つけない。あなたさまが大切だからお引き取りを頼んでいるんだよ。こっちも心配で心配で早くお帰りになったほうがいいんだよ。またぜひ、いらしてくださいよ。そのときまた楽しいお酒をのみましょう。

そんなふうにたのむ。ひたすら頼む。おねがいだから、ケガとかするのが心配だから。お願い、もう本当にお願い!

ここまでやると「そんなに帰って欲しいんだなぁ〜」なんて言って、帰ってくれます。

もちろんお代はきっちりいただいて。

むりやり外に追い出すとろくでもないことになるから、あくまでも「お願い、おいらの顔を立ててくれ」くらいのニュアンスで。

そんな感じだったです。前回の酔っぱらいさんも。

自然にこういうふうにして、さほどストレスなく酔っぱらいを追い出せるのは、自身が相当な酔っぱらいだったりするから、向こうがわの気持ちはとてもよくわかる。

お客さんと一気飲みの勝負して、店しめて外出てぶっ倒れて、他店のお客やら店主やらに店の前まで引きずってもらい、救急車呼ばれて病院に搬送されたのも私です。

そんなお客さんを決してださないための、真摯な願いなのです。